生理のしくみ 生理のしくみ

監修 カレスサッポロ時計台記念病院 院長 藤井美穂 先生

よくある質問

生理痛と女性の病気について、みんなの疑問に医師が答えます。

『生理痛(月経痛)/月経困難症』に関する質問

Q1. 月経困難症はどんな病気ですか?生理痛と同じですか?
A. 生理痛(月経痛)のなかでも日常生活に支障をきたすものを月経困難症といいます。
月経困難症には、原因となる病気のない機能性月経困難症と、子宮内膜症、子宮腺筋症、子宮筋腫、クラミジア感染などの病気が原因となる器質性月経困難症の2つのタイプがあります。
Q2. 生理痛は病気が原因のこともあるのですか?
A. 子宮内膜症、子宮腺筋症、子宮筋腫、クラミジア感染などの病気が原因となり、生理痛が起こる場合もあります。
病気が原因となる月経困難症を器質性月経困難症といい、20代後半から多くみられます。
これに対し、機能性月経困難症は原因となる病気のない月経困難症のことをいい、思春期から20代前半に多いです。
いずれも治療法がありますので、ひどい生理痛は我慢せずに、早めに婦人科を受診しましょう。
Q3. どの程度の生理痛であれば治療を受けた方がよいのでしょうか?
A. 市販の鎮痛剤が効かなくなってきたり、以前に比べて生理痛がひどくなってきた場合は、早めに婦人科を受診しましょう。
また、生理痛を感じる月、感じない月があった場合も、病気が隠れている場合がありますので、一度婦人科を受診しましょう。
Q4. 生理痛の治療にはどんな薬物治療がありますか?
A. 鎮痛剤、低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬(LEP製剤)、漢方薬などがあります。
・鎮痛剤
 痛みの原因となるプロスタグランジンの合成を抑え、痛みを抑制します。
 症状を抑えるのみで、病気の進行を遅らせたりする効果はありません。
・低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬(LEP製剤)
 卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲスチン)の2つの女性ホルモンが含まれています。
 排卵を一時的にお休みさせることで、生理に伴う痛みやその他の症状を抑えます。
・漢方薬
 血行をよくして体質を改善し、痛みをやわらげることができます。
 桂枝茯苓丸や当帰芍薬散などがよく使われます。
 症状を抑えるのみで、病気の進行を遅らせたりする効果はありません。
Q5. 鎮痛剤は飲み続けると効かなくなる?
A. 鎮痛剤そのものが、使い続けることで効かなくなることはないため、決められた処方量を守ることが大切です。
飲んでいても効かない、効きにくくなってきたと感じるときには、身体に変化が起きている可能性があります。
いつもより冷えやストレスが強い、または、何らかの病気のサインかもしれません。
早めに婦人科を受診しましょう。
Q6. 鎮痛剤を飲むタイミングは?
A. 痛みを我慢する必要はありません。
コツは、痛くなる前に飲みはじめ、痛いと予想される期間服薬すること。
それでも鎮痛剤が効かない場合は、婦人科を受診しましょう。

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