生理痛の原因と治療 生理痛の原因と治療

監修 鳥取大学医学部 産科婦人科学 教授 原田省 先生

生理痛と子宮腺筋症

子宮腺筋症って何?

子宮内膜が子宮の内側の筋層内に入り込んで増殖し、子宮内の壁が分厚くなって子宮全体の大きさも大きくなり、生理時の子宮収縮時に痛みがひどくなります。子宮腺筋症はMRIでほぼ診断できますが、子宮筋腫との区別はむずかしいものとなっています。

子宮腺筋症の主な症状

子宮自体の肥大化により、生理痛がひどくなる、出血量が多くなる(過多月経)、貧血の症状が出るなどがあげられます。また、生理のとき以外にも下腹部痛や性交痛などもある場合があります。しかし、自覚症状のない人も少なくありません。

子宮腺筋症の治療

薬物療法

低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬(LEP製剤)
排卵を止め、子宮内膜を薄くする働きによって、生理痛や過多月経を改善することができます。
黄体ホルモン剤
排卵を止め、子宮内膜を薄くする働きによって、生理痛を改善することができます。
子宮内黄体ホルモン放出システム(LNG-IUS)
子宮腔内に装着する薬剤で、黄体ホルモンが子宮の中に持続的に放出されます。子宮内膜を薄くする働きによって、生理痛や過多月経を改善することができます。
GnRHアゴニスト※

閉経したときのように女性ホルモンの分泌を低下させて生理を止め、子宮内膜の増殖を抑えます。1日2~3回、鼻の粘膜に噴霧して使うスプレー薬タイプと、4週間に1回注射するタイプがあります。ただし、副作用があったり使用期間が限られているため、手術前に限定して使われる場合が多いです。

※GnRHアゴニストは、子宮腺筋症には効能・効果として認められていませんが、子宮内膜症に準じて使用されることがあります。

手術

子宮全体が大きくなった場合などは、子宮ごと取る「全摘出術」があります。妊娠を希望する場合や子宮を残す希望がある場合、また比較的限局しているときには、子宮腺筋症の部分だけを取り除く「子宮腺筋症切除術」があります。

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