2007年11月に、全国1,000名の女性(20代136名、30代519名、40代345名)に実施した「生理と生理痛アンケート(株式会社ハー・ストーリィ 集まれ!ご意見ネット調べ)」の結果を紹介します。
生理痛に悩んでいるあなたの参考にしてくださいね。
生理のたびに生理痛を経験している人が約30%、ときどきある人まで含めると、80%以上の人が生理痛を経験しています。年齢別にみると、「生理のたびに生理痛がある」人は若い女性ほど多く、20代では約半数ですが、40代後半では約20%でした。
生理痛の程度について、30%以上の人が「かなりひどい」「どちらかといえばひどい」と回答しました。日常生活への影響で目立つのは「外出が億劫になる」「料理・掃除・洗濯などの家事が億劫になる」で約半数。生理痛がひどい女性たちは、「寝込む」「外出できない」「家事ができない」など、日常生活にも大きな支障を来しているようです。
生理痛の開始時期でもっとも多いのは「10代後半」(33.3%)、次いで「20代」(21.5%)と続きます。30代、40代の方の中には30代、40代になってから生理痛が始まったという方もいらっしゃいます。40代の方では、「生理痛はほとんどない」方が増える反面、30代、40代に生理痛が始まった方も9人に1人の割合でいらっしゃいました。
「生理痛は出産したら楽になる」と聞くことがありますが、これは本当でしょうか?
アンケート結果からは、出産経験の有無にかかわらず、各年代で生理痛に悩む女性は多いことがわかりました。寄せられた意見でも、楽になったという人がいる反面、症状がひどくなったという人もいらっしゃいました。
生理痛がひどいほど、周囲の理解も高まる傾向にありますが、程度にかかわらず、全体の約2割は「周囲の理解が得られていない」と感じています。生理痛のつらさは女性でも十分理解しづらかったり、理解を求めることに恥ずかしい気持ちがあったり、と周囲の理解を得にくい状況があるようですね。
一方で勇気づけられるのは、生理のことを話題にする頻度が高いほど、周囲の理解度が高いという結果が得られたこと。一人で悩まずに勇気を出して身近な人に生理痛のつらさを話してみることで、あなたの悩みの半分は解決するかも知れませんね。
■フリーコメント
生理痛のつらさを理解してほしい相手は、圧倒的に「配偶者・パートナー・恋人」で、73.6%から回答を得ました。この回答は既婚者で未婚者よりも多く、この結果の背景には「家事の協力を得たい」「家事ができないことを理解してほしい」という思いが窺えます。
生理痛で通院した経験のある人は全体で約2割、現在通院中の人の割合は2.8%ときわめて少数でした。生理痛がひどくて仕事や学校に行けないくらいの「かなりひどい」女性でも、約40%は受診経験がありません。また、現在通院中の人は15.2%に過ぎず、過去に受診経験があるのに現在通院していない方が半数近くいらっしゃいます。
生理痛は、我慢していて治る病気ではありません。毎月のように生理痛に悩んでいる方は、ぜひ専門家である産婦人科の医師に相談して、あなたに合った治療法を見つけてください。治療法も進歩していますので、過去の受診で満足できずに通院をやめてしまった方も、もう一度、あなたの悩みをきちんと受け止めてくれるお医者さんを探して相談してください。
■通院した人の声
痛いときに薬を服用する人は全体の49.2%とほぼ半数でした。そのうち、服用する薬は「市販薬のみ」が84.3%と大多数で、「病院処方薬」を服用する人(市販薬と両方の人を含む)は15.7%でした。生理痛の程度(ひどさ)別にみると、「かなりひどい」と思っている人でも、市販の鎮痛薬を服用する人が多く、「体への影響や副作用が心配」という声も多く寄せられました。
また、薬を飲むだけでなく、いろいろな工夫をして生理痛を和らげようとしていることがわかりました。薬に頼ることをおそれて、薬を飲まずに我慢している人が多いようですが、我慢は決して美徳ではありません。薬を上手に使って、うまく生理痛と付き合っていく方法を考えましょう。市販薬で痛みが治まらない人、市販薬の副作用が心配な人や薬を飲むのが不安な人は、ぜひ医師に相談して、効果的な治療法を探しましょう。
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